素人がWordPressでホームページを作る?5つの理由と6つの注意点

皆様の会社はホームページをお持ちですか?昨今、企業としてホームページを持つことは当たり前になっています。
ホームページについて調べると「WordPress」という言葉を耳にすると思います。なぜならWordPressで作成するホームページは全体の3割以上を占めているからです。WordPressを使えば素人でもホームページを作れるとも言われていますが、それは本当でしょうか。
本ブログでは「ホームページを作成したい、リニューアルを考えている」方向けに、WordPressが使われている5つの理由と6つの注意点を記載しております。より良いホームページを作成する、ホームページで失敗しないためにもご覧いただければと思います。
1.WordPressとは
WordPressとは、
CMS(コンテンツ管理システム)と呼ばれるものの一つで、プログラミングをしなくても簡単にサイトを作ることができるもの です。
WordPressのようなCMSが登場する以前は、ホームページ管理に関わる作業は全て自分でHTML、CSSというプログラミングで作成していました。
ホームページを作成するのも、記事を投稿するのもとても工数がかかる作業でしたが、WordPressの登場で、サイト管理はとても簡単になりました。
では、WordPressはプログラミングで作成する場合とアメーバブログやnoteなどのブログサービスと比較してどのような違いがあるでしょうか。
上の表では「サーバーの知識」「デザインの自由度」「ドメインの自由度」「記事更新の難易度」の4つの点で比較しました。
プログラミングでサイト構築する場合は上級者向けで知識が必要で記事更新も工数がかかるのですが、自由度の高いデザインが可能です。ブログサービスは知識がなくても手軽に始めることができますが、デザインやドメインの自由度が低いです。WordPressはその中間の立ち位置となっています。
それではここから、WordPressの特徴をみていきます。
1-1.世界一利用されている
ウェブの38%はWordPressで構築されています。
引用:公式「WordPress.com」※2020年10月現在
上記は「WordPress」の公式ホームページのトップに記載されている文言です。WordPressの特徴で、世界中で最も多くの方に利用されていることがあげられます。
こちらの表はグレーの線はホームページ全体での割合で、緑の線はCMSの中での割合です。WordPressはCMS中では6割以上と他に比べて圧倒的なシェアを獲得しています。最近ではWixも注目されていますが、シェアは数%程度であり、その差は歴然です。
最上部にある「無し」とはCMSを使わないプログラミングで作成するケースですが、それとと比べてもほぼ同等の割合となっております。
この表をいるといかにWordPressが使われているかわかると思います。
1-2.オープンソース
WordPressは、GPLに従い配布される、オープンソースのソフトウェアである。
引用:Wikipedia「WordPress 」より
もう一つの特徴にオープンソースがあげられます。オープンソースとは、ソースコードが公開され無償で利用できるソフトウェアのことです。簡単にいうと世界中で開発された新しい機能を無料で利用できるシステムです。
WordPressは当初、ブログ作成システムとして公開されましたが、その後、機能拡張を重ねることで、個人ブログや企業サイト、公共機関サイトなど、さまざまなホームページで利用されています。
オープンソース開発の特色を活かし、世界中のエンジニアたちが開発に加わることで、利用者のニーズに合わせたバージョンアップが繰り返されており、システムとして成熟しており、高い安定性が確保されています。
2.WordPressが使われる理由
ここからは、なぜWordPressが世界中で使われているのか、その理由を記載いたします。
2-1.無料で利用できる
先ほども触れましたが、WordPressは無料で使うことができます。個人的には最大の理由だと思います。
ホームページをChromeやSafariなどのブラウザで表示させるため、サーバーやドメインを自分で用意する必要はありますが、システム自体は無料でダウンロードでき、何個使用しても利用料をとられることはありません。
無料のホームページ作成サービスで、独自ドメインを設定すると有料になるといったサービスもございますが、WordPressは独自ドメインを使用しても無料で使うことができます。
2-2.ページの作成・更新可能
続いての理由はページの作成や更新が可能という点です。一度作成して、しばらくするとページの追加をしたいといったこともありますが、そのような時でも無料で追加が可能になります。
WordPressはもともと、ブログシステムとして開発されたためブログ形式でホームページが作成できるツールです。
ブログのような感覚で、簡単にページの作成・更新ができるので、難しい操作方法を覚える必要がありません。
定型的なレイアウトに当てはめながらの作業にはなりますが、基本的には「文字の入力」と「画像の貼り付け」だけで簡単にホームページを作成・更新することが可能です。
2-3.デザインテンプレートが豊富
WordPressには、テーマと呼ばれるデザインの型があり、自分の好みに合ったデザインを選ぶことができます。テーマに組み込まれたデザインや機能は使いやすさや見やすさに起因するので、テーマ選びは非常に重要です。
テーマは管理画面から簡単にインストールできます。世界中のデザイナーがテーマを提供しており、個人向けのものから企業向けサイトに使える落ち着いたものなど、種類が豊富です。
このテーマは有料と無料それぞれあります。無料のテーマもたくさんありますが、もし無料で気に入ったテーマがなければ、有料のもので検討してみるのも良いかもしれません。
2-4.機能追加が可能
プラグインが豊富にあることも特徴の一つです。プラグインとはWordPress本体には備わっていない機能を追加できる仕組みで多くが無料で利用できます。
自社ホームページに合ったプラグインをインストールすることで、オリジナルなサイトを作成できます。以下のような機能がプラグインで提供されています。
- 申し込みフォームの設置
- SEO対策
- SNSとの連携機能
プラグインもオープンソースで開発が行われているため、公式に提供しているものだけでなく、世界中のエンジニアが作成してるものもあります。
また、管理画面で簡単にプラグインのインストール・アンインストールが行えるのもWordPressのメリットです。
2-5.カスタマイズも可能
テーマではデザイン、プラグインで機能の幅が広がると説明しましたが、もしプログラミングのスキルを習得したら、ホームページをカスタマイズすることも可能です。
写真をもっと大きく見せたい。こだわったフォントで表示したい。ボタンのエフェクトを変更したい。など。
プログラミングの習得には多少の時間がかかりますが、カスタマイズすることでより希望のホームページを実現させることが可能です。
3.WordPressの注意点
ここまで、WordPressを使う理由を記載しました。どれもホームページを作成するには大事な点であり、世界一の理由だと頷けるのではないでしょうか。
しかし、良い点ばかりみて進めてはいけません。気をつけないといけない点もござます。事前に把握しておくことでのちに起こりうるトラブルを回避していただければ幸いです。
3-1.サーバー・ドメイン管理が必要
WordPressはシステムの利用は無料ですが、データの保管するサーバーと住所にあたるドメインの契約が必要です。
WordPressを使用するにはWebサーバー、データベース(MySQL)、PHPなどの適切な設定ができなければ、WordPressを動かすことはできません。慣れない用語も多く、初めての方は難しく感じるかもしれません。しかし、レンタルサーバーでは最初からWordPressがインストールされているものも多数存在します。もしサーバーの設定に不安がある方は、このようなレンタルサーバーを検討されることをおすすめします。
参考記事:WordPress(ワードプレス)簡単インストール ロリポップ
ドメイン選定では、どのようなドメインが使用できるのかを確認した上で、自社にあったドメインを決めていく必要があります。ドメインは基本は今後も同じものを使用することになるので、慎重に検討して選択する必要があります。
3-2.検索表示対策(SEO対策)が必要
ドメインとサーバーの設定が終わり、ホームページが閲覧できるようになったあと、検索されないといった問題がおこります。
ホームページが検索上位に上げるためにはSEO対策(検索エンジン最適化)を行う必要があります。
WordPressには基本的なSEO対策をするための機能はありますが、細かい設定ができません。また、プラグインを使用することでそれが可能になりますが、全て自分で行う必要があります。
3-3.デザインスキルが必要
WordPressのテーマは有料、無料含めてたくさんあるため、全体の色やレイアウトを自分の好みに合わせて作ることは比較的簡単です。しかし「自分の好きなホームページを作る」ことと「よく魅せるホームページを作る」は全く別です。
トップページを見てすぐに別のサイトに移動した経験はありませんか。人はトップページを見て瞬時に良いサイトか、悪いサイトか印象付けているとも言います。自社のメッセージを正確に伝えるため、自社の商品をより良く伝えるためには、一定のデザインスキルが必要です。
3-4.セキュリティ対策が必要
WordPressは全世界で使われているシステムなので、ハッカーの標的にもなりやすくセキュリティ対策は必要です。WordPressプラグインの使用やサーバーの設定、そしてWordPress自体のアップデートは必要です。しかし残念ながらそこまでしても、ハッカーからの攻撃を本気で防げるかはわかりません。
ハッカーからの攻撃を未然に防ぐことと同時に、万が一ハッカーに攻撃を受けても対処できるように、バックアップを取っておく、などの対策も必要です。
3-5.電話対応が不可
WordPressの日本語でのサポートは限定的で、電話などでのサポートは行っていません。
コミュニティフォーラムという利用者同士で相談をする掲示板のようなものがある程度です。
そのため、何か不具合があった場合は、自分で解決方法を調べる必要があります。
3-6.アップデート時のトラブル
先ほどのセキュリティでもありましたが、WordPressのシステムとプラグインは日々開発が進められており、頻繁にアップデートをしています。
WordPressシステムのバージョンとプラグインのバージョンが合わない場合、プラグインが正常に作動しなくなることがあります。プラグインを一つや二つであれ問題ではありませんが、たくさん使用していると、どれが問題でどれが正常化を判断するのも容易ではありません。
多くの機能をWordPressサイトに追加したいからといって、あまりにも多くのプラグインをインストールしてしまうと、その後のメンテナンスが難しくなるので、注意しましょう。
4.まとめ
WordPressが使われている理由と注意点を記載しましたが、いかがでしたか。世界で最も利用される理由を理解していただいたのではないでしょうか。
しかし同時に、注意すべき点も多々ありました。最初にプログラミングとブログの中間とお伝えしましたが、少し難しいと感じる点もあったと思います。ホームページが少ない時代であれば、深く考えず、ある程度表示されていれば良買ったかもしれませんが、今はホームページがありふれて、競争が激しくなっています。
多くの方に魅せる、そして正確に伝えるためには、細かい部分にこだわり、安定的な管理が必要となります。「低予算なので、まずはご自身でやってみる」「しっかりしたものを作りたいので、制作会社に依頼する」など、どのような選択でも、今の状況を踏まえつつどのようなホームページにしたいかが重要です。