
Overview
Client
株式会社丸興佐野錦一商店
日本の「古紙文化」を深く理解し、日本独自の資源循環システムを大切にしている。
一般家庭や企業、オフィスから排出される古紙の徹底した分別と有効活用を使命とし、自然が生み出した貴重な資源を最大限に活用するための革新的なアプローチを日々追求している。
Problem
既存の古紙回収BOXのデザインが統一されていないので、デザインを統一したい
現在、富士市内に設置されている丸興佐野錦一商店さんの古紙回収BOXは、場所によってデザインが異なっており、統一感に欠けていました。
老朽化に伴うリニューアルのタイミングということで、改めてデザインを見直し、ブランディングを強化していきたいとのお話をいただきました。
新しいデザインには、ひと目見ただけで「丸興佐野錦一商店」の古紙回収BOXだと分かるような印象を持たせることと、富士市内での認知向上、ブランド力強化を期待されていました。
Solution
コンセプトを決め、古紙回収BOXのデザインを統一し、ブランディング
街中を移動していると、少なくとも1箇所は目に留まる古紙回収BOX。
そんな私たちに馴染み深い古紙回収BOXですが、ちょっとした問題点も感じていました。
それは、場所によっては地域の景観を損ねてしまっている可能性があるということです。
古紙回収BOXといえば何色が思い浮かぶでしょうか。
彩度の強い青や緑が思い浮かぶのではないでしょうか。
彩度高めのはっきりとした色は、目立つことで利用者が見つけやすく、回収率が上がるのは事実。
よって、目立つ色の古紙回収BOXはデザインとしては正解と言えることもできます。
しかし、静岡県富士市は美しい富士山の姿を拝める日本有数の地です。
私たちは、この美しい景観を損なわない、そして地域に寄り添った回収BOXのデザインを追求することにしました。
何度も打ち合わせを重ね、最終的にたどり着いたのが、グレーを基調にしつつ最低限の視認性を確保できるデザインでした。


Branding
Product/Service Branding
地域に根差し、地域とともに成長してきた企業であるからこそ、まずは地域の皆様に受け入れていただけることを何よりも重要視しました。
そして、その想いをデザインを通じて地域の皆様に伝えることで、「株式会社丸興佐野錦一商店といえば、リサイクル活動に加えて地域にも配慮している企業である」というブランドイメージを抱いていただけることを目指しています。
これは、これから発展させていくブランディングの第一歩目ではありますが、新しい古紙回収BOXのデザインが地域社会との絆を深め、共に自然環境や地域を守る活動への理解と協力を促進するきっかけとなることを期待しています。


Visual design
Works
今回のデザインにおいて、最も意識したのは「地域との調和」です。
景観を損ねないよう、落ち着いた色彩と、どこに置かれても馴染みやすいシンプルなデザインに心がけました。
回収ボックスのイメージを踏まえ、基本的な形状は四角いオブジェクトを採用。
ただし、角の部分は尖ったイメージを避け、地域の方々に柔らかく受け入れてもらいたいという思いから、意図的に丸くしています。
また、四角と丸で形作られたお客様のロゴを参考に、四角いオブジェクトと丸いオブジェクトを巧みに組み合わせることで、企業のアイデンティティを反映しつつ、親しみやすいお客様ならではのデザインを実現しました。
組み立ての様子 1
組み立ての様子 2
デザインの切れ目も美しく繋がるように意識して作成しています。
曇りなのが少し残念ですが、富士山と一緒に。
