グーグル検索結果の変更「1サイト2ページまで」

今年の6月にグーグルの検索結果に表示されるページが変わりました。
同じサイトから2ページまでしか検索結果に表示されなくなりました。
なぜこの変更があったのか、この結果どのような企業にとってチャンスになるのか、下記に記載いたします。
検索順位ごとのクリック率
2017年の調査によると、Google検索のキーワードを対象にした検索順位ごとのクリック率は次のようなものでした。
引用:Announcing: 2017 Google Search Click Through Rate Study
- 検索結果1位のクリック率は約21%
- 2位のクリック率は約11%
- 1〜3位のクリック率の合計は約40%
こちらの調査でもわかるように、検索結果の上位のクリック率が高く、各企業はSEOを強化し、上位に表示されるよう対策をしています。それと同時に、ページ数を増やして、キーワードごとに検索結果の1ページ目の全て(もしくは出来るだけ多く)を一つのドメインで占拠する異常事態もあり、他のサイトが付け入る隙がない状態もありました。
検索結果の多様性
そんな背景がある中で、
Google検索結果の上位に同じようなサイトばかり表示される。もっと多様なサイトを表示してほしい
といった声に応え、検索ニーズに応える多様なサイトが表示されるようにという変更です。この変更は「ランキングを決定するアルゴリズム」の更新ではなく、ランキングをもとに「どのページを検索結果に表示するか」のルール変更です。
- 同じサイトのページは検索結果に2ページまでしか表示しない
ただし、特に関連性が高いと判断した場合は3ページ以上表示する場合がある
- サブドメインも含めて「同じサイト」とみなす
ただし、関連性があるとみなされたサブドメインは別サイトとして扱う場合もある
10年前に戻った??
実は10年前も、Googleは「1サイト2ページまで」という同様のルールでした。しかし、昔と今回のルール変更では目的が異なります。昔は「特定のサイトが強すぎるため限定する」という目的だったが、今回は「検索結果の多様性」である。昔は資本力のある企業が検索結果を占め、今は先にプラットフォームを築いた企業が占めている現状です。
今回の変更で、「食べログ等」が占拠していた飲食業界。「ホットペッパービューティー等」が占拠していた美容業界。「じゃらん等」が占拠していた旅行業界等にとって、良い機会になるのではないでしょうか。